ソーシャルチャレンジ講演会(千里の行も足下に始まる)
2025年12月18日 06時00分本日は、愛媛大学教授からソーシャルチャレンジ(SDGs)についてご講演をいただきました。内容におきましては、武田生徒科長がまとめていただいたものを掲載したいと思います。
1. 自分の周りの環境をよくする
-
ドイツでは市民の意識が高く、街や環境がきれいに保たれている。
-
「自分たちの環境は自分たちで守る」という市民の力が重要。
2. 万博と持続する建築物
-
大阪万博:大屋根リングは維持され、解体後も一部が残される予定。
-
パリ万博:エッフェル塔が残り、長く愛される象徴となった。
-
良いものを長く残すことが、持続可能な社会につながる。
3. ドイツの気候と生活
-
冬は太陽が少なく厳しい気候だが、夏は夜23時頃まで明るい。
-
夏時間・冬時間の制度は、自然環境に合わせた暮らし方の工夫。
4. SDGs(持続可能な開発目標)
-
世界共通の 17の目標 が設定されている。
-
2030年までに達成可能なもの:
-
質の高い教育をみんなに
-
-
達成が難しいもの:
-
海の豊かさを守る、陸の豊かさを守る、ジェンダー平等
-
貧困の解消、気候変動への具体的な対策
-
-
日本は世界ランキングで 19位。北欧諸国が上位に位置し、平和や環境保護に積極的。
5. 気候変動と2030年目標
-
地球温暖化の原因となるCO₂排出を減らすことが急務。
-
2030年までに国際的な目標を達成しないと、後世に厳しい環境が残る。
6. 食品ロス削減の取り組み
-
ふぞろいの果物や野菜、スーパーで売れ残った食品、家庭での食べ残しが課題。
-
2019年「食品ロス削減推進法」が施行され、自治体ごとに計画を作成し運動を展開。
-
企業の工夫例:カルビーは賞味期限を「年月」で表示し、食品ロスを減らす取り組みを実施。
-
日本の食品ロスは 980万トン → 460万トン に減少。
7. 心の働きと行動変容
-
「自然への悲しさ」を感じることで、食品ロス削減につながる。
-
4人に1人が行動を変える可能性がある。
8. 人口減少と社会課題
-
四国では人口減少が進み、20年後には高齢者を支える大人が4人に1人の割合に。
-
2004年をピークに人口は減少期へ。
-
経済の持続には「人口ボーナス期」から「人口オーダス期」への移行を意識。
-
女性の活躍が十分でなかったことが課題。今後は社会全体で支え合う必要がある。
9. 消費と社会のつながり
-
SNSを通じて世界に発信する「プロシューマー(生産者兼消費者)」の役割。
-
メルカリなどで商品を循環させる取り組み。
-
「エシカル商品」=思いやりのある消費を広げることが大切。
-
誰一人取り残さない社会を目指す。
10. 未来を描く方法
-
フォアキャスティング:現状から未来を予測する。
-
バックキャスティング:理想の未来から逆算して今の行動を考える。
-
いろんな人と一緒に未来を想像し、理想の社会を形にしていく。
💡 ご観覧の皆さまへ
今回の講演では「環境を守る市民の力」「良いものを長く残す工夫」「食品ロス削減」「人口減少と社会課題」「未来を描く方法」など幅広いテーマが語られました。 子どもたちが学んだのは、身近な環境を大切にすることが世界の未来につながるという視点です。
家庭でも「食品ロスを減らす」「緑を守る」「思いやりのある消費を選ぶ」など、日常の小さな行動から持続可能な社会づくりを一緒に考えていきましょう。
かなりのボリュームがありますが、改めて読み返してみると非常に実社会の問題に対して、一人ひとりが主観的に取り組まなければいけない講演だと気付かされますね。
一度に17項目を意識することは、難しいですが、何か1つからでもアクションにつながればなと思います。千里の道も一歩からですね。
